今週の読書紹介(2018/09/03~2018/09/09)『とんでもない死に方の科学』『外国語を話せるようになるしくみ』『あたらしくておいしい 日本茶レシピ』
ちょっと公開遅れましたが今週(2018/09/03~2018/09/09)からは次の 3 冊を紹介。
コーディー・キャシディー/ポール・ドハティー、梶山あゆみ訳『とんでもない死に方の科学 もし●●したら、あなたはこう死ぬ』河出書房新社、2018. ( amazon で見る)
『もし●●したら、あなたはこう死ぬ』! ショッキングな書名ですね。でも、こういうタイトルほど、人は惹かれるものです。どうして人はさほどに死に魅入られるのでしょう。でも、ここではその理由 ( why ) にまでは立ち入りません。どのようにして ( how ) 死ぬかに立ち入ります。あなたがこの本を手にしたとしましょう。目次を開いてみたら、もはやページをめくる指が止まらなくなるはずです。そこには、次のような項目が並んでいます。
- 旅客機に乗っていて窓が割れたら
- 乗っているエレベーターのケーブルが切れたら
- 雷に打たれたら
コワイですね。どれも起こりそうな事故です。そうなってしまった時のために用心してこの本を読んで対策をとっておくとよいでしょう。
さて、他の項目はどんなものが? 見てみましょう。
- 世界一音の大きいヘッドフォンをつけたら
- 宇宙空間からスカイダイビングしたら
- 世界一有毒な物質を口に入れたら
何だかありそうななさそうなことが並んでいます。どうなるんだろう? 気になりますよね。
全部で 45 項目も死に方のシチュエーションが並べ立てられている何とも不謹慎なこの本は、もっともっととんでもない荒唐無稽なものも科学的に、徹底的に科学的に語られています。「スティーヴン・キングとスティーヴン・ホーキングを足して二で割った」(p.10)とは、何とも当を得た紹介文です! さあ、他の項目にも目を向けてみましょうか。
- 粒子加速器に手を突っこんだら
- 休暇を取って金星に行ったら
- 「プリングルス」の工場見学をしていて機械の中に落ちたら
- ただひたすらベッドに寝ていたら
どうですか、もう、この本を読みたくなって、いてもたってもいられなくなってはいないでしょうか? 最後に、極めつけとも言える項目は、次のものです。
「読書中にいきなりこの本がブラックホールになったら」
さあ、ブラックホールにならないことを祈りながら、本書を手に取ってみましょう。(ちょっとした文体模写で本書の語り口調風に紹介してみました。バチが当たって死にませんように!)
門田修平『外国語を話せるようになるしくみ』サイエンス・アイ新書、2018. ( amazon で見る)
シャドーイングがいかに外国語習得に効果があるかということを、これまでの学術的研究成果をもとに説いていく一冊。いわゆる軽薄な「オレオレメソッド」的なものが紹介されているのではなく、脳科学における臨床試験の成果を中心に、言語習得の道筋が丁寧に語られます。シャドーイングは、インプット音声を聞いたそばからすぐにアウトプット発声していくというもので、言語習得における次の四サイクルをすべて満たすものとされます。
- インプット処理
- プラクティス
- アウトプット産出
- モニタリング
まずは 100 万語のシャドーイングを目指してみましょう、ということで、少しやってみようかな……
本間節子『あたらしくておいしい 日本茶レシピ』世界文化社、2018. ( amazon で見る)
日本茶のレシピって……単に飲むだけでは? などと思うことなかれ。飲み方にも色々あります。開いた後の茶葉に炭酸水を入れるとか、ハーブを浮かべるとか、凍らせるとかは序の口。
ゼリーにしたり、佃煮にしたり、ちぢみにしたり、果てはリゾットまで。「そういうのもあるのか!」と某孤独な人のようになることでしょう。
というかまず、この表紙がたいへんステキですよね。
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